移情閣友の会

中国語サロン


林美智子先生を囲んで寛いだ雰囲気で様々な話題を中国語で話しています。コーヒーとお茶の時間もあります。初心者は日本語混じりでもOKです。昨年度より中国語を話せる外国人の参加を働きかけたり、中国茶や中国料理等の食文化を楽しむ会なども催し、楽しい会にしたいと思います。皆さんの参加をお待ちしています。

*講師:林 美智子先生(台湾出身)
*例会 毎月第1・第3日曜日 11:10~12:40
*会場 孫文記念館 閲覧室 
*参加費 一回500円
*世話人 宇野 浩二(090-3872-8857)





移情閣,孫文,記念館
Posted by 移情閣友の会 at 2012年02月24日 13:56同好会

移情閣囲碁同好会

 
囲碁は2011年の広州アジア大会の正式競技種目になり、世界的に注目されています。本同好会では全体の棋力の向上に力を入れたいと考えており、棋力上位者と下位者との対局数を増やし、互いに切磋琢磨してまいります。

例会:毎月第2・第4日曜日 13:00~16:30
例会の他、夏期大会、シルバーカーレッジ対抗戦、冬期大会、碧天杯大会など
会場:孫文記念館 講義室
会費:6ヶ月 2,000円
代表者:若林 明(078-947-2370)

タグ :囲碁

移情閣,孫文,記念館
Posted by 移情閣友の会 at 2012年02月24日 13:55同好会

移情閣中国文化同好会

 来年の友の会30周年に向けて、通常の例会、公開講座&孫文2013講演会も例年以上に充実した内容で行えるよう企画したいと考えています。


例会:毎月第3日曜日 14:30~16:30(17:00より懇親会)
場所:孫文記念館 講義室
講師:各分野の専門家・有識者  
年会費:1,500円
例会参加費 一回500円(一般参加は1,000円)
幹事:橘 雄三(078-911-1671)、上山 康彦、
   瀬田 慶太郎、田中 哲也、元吉 治夫
   


移情閣,孫文,記念館
Posted by 移情閣友の会 at 2012年02月24日 13:55同好会

移情閣太極拳同好会

  昨年は新規結成後初めて月見の会で演武を披露できました。今年は月3回の練習・24式の完全マスターと、より多くの会員の確保を目指し励んで行きたいと考えています。

日時:毎月第1・第3・第4土曜日 13:30~15:00
場所:移情閣庭園
会費:毎月3,000円(会員が増えれば見直します)
指導:森本 千代子先生
代表:佐瀬祥一(090-9865-0239) 


移情閣,孫文,記念館
Posted by 移情閣友の会 at 2012年02月24日 13:55同好会

移情閣コーラス同好会

 発足25年目を迎え、部員は皆元気で益々美声に磨きがかかっています。今年も又、新しい会員を迎えることが出来ました。ハーモニーを更に高め、移情閣関係のイベント等に参加出演出来れば、幸いです。今年末12月8日には25周年記念コンサートを舞子ビラで開催予定です。中国の歌に興味があり、歌うことの好きな方、是非一度見学にお越しください。お待ちしております。

日時:毎月原則第1・第3月曜日 10:00~12:00
会場:移情閣、又は苔谷会館
会費:一回 1,500円
講師:張 文乃先生
代表:河合 純子(078-783-5531)


移情閣,孫文,記念館
Posted by 移情閣友の会 at 2012年02月24日 13:54同好会

移情閣二胡同好会

「二胡を弾くのが好き!」「みんなと一緒に演奏するのが楽しい!!」。そんな仲間が現在18名。鳴尾先生のご指導のもと、レパートリーを増やし、美しいハーモニーを作ろうと練習に励んでいます。4月には、中国語音楽フェスティバルに参加し、このあと、移情閣でのイベントや、木下邸でのライブに出演する予定です。26年もの歴史をもつ同好会が、更に発展していくように、みんなでがんばりたいと思っています。


日時:毎第1・第3日曜日 14:00~17:00
場所:シーマクス舞子公園集会所
会費:入会金 1,000円 月額 2,000円
講師:鳴尾牧子先生
代表者:落合 知子(Tel:080-3777-2981)


移情閣,孫文,記念館
Posted by 移情閣友の会 at 2012年02月24日 13:54同好会

移情閣友の会の行事に参加して思うこと。

中国語講座(研究クラス)、中国文化同好会会員 市毛香織


職にともなって東京から姫路に移り住んで2年半が経ちました。周辺にはまだ行ったことのない所がたくさんあるので、休日にはあちこちに出かけて観光を楽しんでいます。移情閣は、今年の2月に淡路島へ行った帰りに偶然見つけました。孫文が神戸で大アジア主義演説を行ったことは知っていましたが、明石海峡大橋の麓にこのような記念館があるとは知りませんでした。私は大学で中国語を学び、中国史にも関心があったので、早速行ってみることにしました。辛亥革命というと中国での革命というイメージが強かったのですが、移情閣の展示を見て、革命を支えた多くの華僑や日本人が日本にもいたことを知り、辛亥革命が様々な人によって支えられた革命であったことが分かりました。

友の会入会のきっかけは、移情閣で開かれている中国語講座に興味を持って参加したことです。講座では、ニュースを教材に取り入れ、中国のツイッターの文を扱うこともあります。話題となっている出来事に対する意見を直接中国語で読むと翻訳では味わえない躍動感が感じられ、主張がはっきりと伝わってきて大変面白いです。この講座は、言葉の学習だけでなく、現地の人が思っていることをより深く理解する上でも役に立ちます。また、自分と同じように中国語や中国文化が好きなクラスメートと出会え、中国関連の情報交換が出来るのも楽しみの一つです。

2011年4月公開講座(第1回教室)
  特に、今年は辛亥革命100周年の年に当たり、関連する公開文化講座も開かれたので、こちらも参加しました。経済学や歴史学の分野で活躍されている先生方が、専門的な内容も分かりやすくお話しくださいました。講義を聴くことができ、最新の研究成果が研究機関にとどまらず、広く市民の元に届けられ、中国への理解を一層深められることを嬉しく思います。

2011移情閣まつり・月見の会の様子
また、移情閣まつりにも参加しました。普段なかなか見ることができない獅子舞、中国舞踊、二胡の演奏などの発表を見られ、とてもよい経験になりました。まつりの準備にも携わり、テント張りや椅子運びなどの力仕事を大変に感じたり、初めてのことに戸惑ったりすることもありましたが、経験者の方にいろいろと教えていただきました。事前準備は簡単とは言えませんが、皆でまつりを成功させようと協力し合って、楽しく行うことができました。そして、当日、発表者の方も観客の方も楽しんで、喜んでいらっしゃる姿が見られたことで、準備の大変さも吹き飛び、まつりに携われてよかったと本当に嬉しく思いました。

移情閣は、日中友好の場であり、市民の集う場、たくさんの人に愛される場であると思います。それは、孫文の活動が多くの人に支えられたことに通じるものがあるように思います。中国や中国文化に興味を持った人がここに集い、様々なことを学び、中国への理解を深めるとともに、そこで学んだことを広める移情閣まつりのような活動も行っています。
関西でも移情閣の存在は知っていても見学したことがない方、または存在自体を知らない方が少なくありません。これはとても残念なことだと思います。日本人だけでなく、中華圏から観光や出張でいらっしゃる方にも是非立ち寄っていただきたいと思います。移情閣は、過去も現在も、中国を知り、理解しようと思う人々が集まる場であり、互いの友好関係を世界に発信していくことができる日中友好の証ともいえるでしょう。政治的な関係はどうであっても、私達は友好のために、中国への理解を深めていく必要があると思います。私達が活発に交流し、情報を発信し、移情閣が、両国の親密な関係を築く礎として機能し、日中友好を象徴する場であり続けて欲しいと願うばかりです。


移情閣,孫文,記念館
Posted by 移情閣友の会 at 2012年02月24日 13:54移情閣だより

中国の“タカラヅカ”――越劇に恋して。

神戸学院大学 人文学部教授 越劇同好会代表  中山 文  Fumi Nakayama


 神戸学院大学着任11年目に長期海外留学のチャンスをいただきました。1999年のことです。この年はちょうど新中国成立50周年にあたります。首都北京では建国50周年を祝うために中国各地の劇団が上京、毎日選りすぐりの作品が上演されていました。日本では知ることのなかった中国演劇の面白さに魅せられて、私は毎夜の劇場通い。戯曲、話劇とジャンルをこだわらずに片っ端から観劇し、11カ月で253本の作品を見ることができました。もう天国のような毎日!

それまで私は中国の今を知るために、王蒙や王安億など同時代の作家が書く小説を研究対象としていました。でも舞台に生きる俳優たちの肉体は、小説の登場人物よりももっと立体的に、中国と中国人を教えてくれました。どの作品にも、中国の歴史・文化・風俗がすべて凝縮されていました。歌に酔い、物語に感動しながら、「ああ、中国語をやってきてよかったぁ」と、心から思いました。この時の経験が現在の私を作ってくれました。私の一生の財産です。

その中で私は楊小青さんが演出する楊派越劇と出会いました。その舞台の美しさ、描かれる女性のかっこよさ、男性の愛らしさと言ったら! 一目惚れでした。 これまで少しもタカラヅカに魅力を感じなかった私が、女性だけで演じられる中国の演劇にぐんぐん引き込まれて行きました。


 <越劇紹介>
 女子越劇の起源についてご紹介します。
1937年、日中戦争は始まります。そして、上海には租界を中心にモダニズム溢れる都市文化が隆盛します。それ以前の1900年代初頭、浙江省の農村地帯では男性農民による素朴な草芝居が人気を集めていました。彼らはやがて魔都・上海に進出。紆余曲折を経て40年代には、上海で京劇をしのぐ人気劇種へと成長します。その大きな理由は、無骨な男優からたおやかな女優を起用するというスタイルの転換にありました。今、日本で越劇が紹介される際、しばしば「中国のタカラヅカ」と称されます。原則的に女優ばかりの演劇だからです。
当時、俳優は下賎な職業と考えられていましたが、日本留学生たちが持ち帰った話劇(新劇)だけは別格でした。歌わず踊らずセリフだけで行う近代劇は、列強に侵略される母国を救うための愛国的メッセージを民衆に伝える有効な方法として、知識人に流行していたからです。

 40年代の女子越劇は話劇から演出家制度や台本制度を取り入れました。その越劇改革の中心となったのが袁雪芬という女優さんです。彼女の改革は、演劇改革であると同時に、女性解放運動としても重要な意味をもちました。魑魅魍魎の跋扈する上海芸能界で、貧困からのし上がった女優たちが一致団結して男社会に挑んで行ったのです。人間らしく、自立した、社会的に意義ある存在になりたいという高い意識を持って。また、越劇の成長過程には、ターニングポイントごとに賢い男性たちとの出会いがありました。その点も、研究者として興味をそそられます。

<自己紹介>

 1999年に中国の舞台に魅了されて以来、私の研究対象は小説から演劇へとシフトしました。その一環として、演劇交流や現代中国戯曲の翻訳に取り組んできました。
2005年には本務する神戸学院大学グリーンフェスティバルの一環として、越劇を日本に招へいするプロデュースの仕事も経験させていただきました。「中国にはこんなに美しいものがあるのですね」との感想に、それまでの苦労が一度に吹き飛ぶ思いがしました。

 2011年10月、孫文記念館移情閣友の会の中に越劇同好会が発足しました。毎月1度、メンバーが集まって越劇のビデオを鑑賞し、おしゃべりをする楽しい会です。そのうち上海へ越劇観劇ツアーを企画しようと考えています。

 戯曲の翻訳については、幸運なことに、いくつかの作品の舞台上演がかないました。2006年には『カプチーノの味』(作・喩栄軍、演出・岩崎正裕)が神戸と大阪で、2009年には『天国の隣』(作・喩栄軍、演出・ごまのはえ)が神戸で上演されました。自分の言葉が役者さんの肉体を通して発せられると、台本の時とはまったく別の力をもつことに感激しました。「日本人と同じ悩みをもつ中国人が隣にいるようで、親近感をもった」という劇評に、演劇が国際交流に果たす役割の大きさを実感しました。

 これからもさまざまな形で、新しい中国の社会、生活、人々、特に女性にスポットを当て、広く中国演劇を研究し紹介していきたいと思っています。機会がありましたら、ぜひ皆さんもご参加ください。

移情閣,孫文,記念館
Posted by 移情閣友の会 at 2012年02月24日 13:54移情閣だより

「移情閣まつり・月見の会 」

移情閣(孫文記念館)友の会企画運営委員 後藤 みなみ(王 淑麗)

今年は、奇しくも中華民国建国百周年記念日・辛亥革命が起きたと同じ「10月10日」という日に、移情閣の前の舞子公園(芝生)にて、恒例の移情閣まつり・月見の会が盛大に行われました。皆様方、大勢のご参加、誠にありがとうございました。
 私たち移情閣友の会は、移情閣を拠点として、中国語講座を始め、二胡同好会・コーラス同好会・写真同好会・太極拳同好会・中国文化同好会・囲碁同好会、また中国語サロンなど文化交流による日中の架け橋として日々楽しく活動しています。その様子を会場のパネル展示でも紹介しました。


さて、今年の「移情閣まつり・月見の会」には、中高生ほか、地元の若者がイベントに多数参加して頂いたことと、中国人の芸術家の方々の初出場もあり、錦上花を添えて、企画を盛り上げて頂いたのが大きな特徴でした。地元の舞子中学校吹奏楽部による演奏で、流行の曲から、懐かしの名曲まで、人々の心に届く演奏を届けていただいた後、女子高校生による龍獅団さんの中国獅子舞が披露されました。獅子に頭をなでられると幸運に恵まれるとの言い伝えで、来場者は怖がりながらも笑顔が見られました。

つづけての中国舞踊は、華やかな民族衣装まとった、孫文生誕の地・中国広東省中山市に生まれ、京阪神で活動中の中国人舞い姫、胡紅侶さんと中国舞踊学園の皆さんの踊り。めったに見られない「春江花月夜」「天女」「楊貴妃の舞」などの演目で、伝統と現代を融合したダイナミックな演技でした。
ゲスト出演された舞子出身の沖縄芸能グループ酔舞琉(よいまーる)さんは、BEGIN(ビギン)の曲目を中心に演奏されました。エイサー・グループの「ティダくくる」さんとのコラボで盛り上がり、沖縄の太陽(ディータ)のように、みなを元気にしてくれました。

プログラムの後半は、同好会のメンバーによる日頃の活動成果を発表しました。結成して20年になる二胡同好会は、「彩雲追月」「見上げてごらん」「草原情歌」「ふるさと」の4曲を演奏し、美しいハモーニが会場に響き渡りました。

また、太極拳同好会と、NPO法人神戸太極拳協会グループとの共演は、息のあった素晴らしいものでした。最後に、移情閣コーラスの皆様が日本と中国の歌を披露され、国際音楽交流協会理事長、張文乃先生の指揮のもとで、会場の皆さんが一つになって、気持よく「ふるさと」などを歌いあげました。
丁度そのころ、まだ日の明るいうちに舞子ビラの横の夜空にかかっているまんまるお月さまが微笑むなか、みなで「ふるさと」を歌いながらの月見の会となりました。会場は和気あいあい、心と心を通わす余韻を残したまま、幕を閉じました。

移情閣友の会は、このように孫文を通じて、こつこつと平和文化活動を行っています。日本と中国・アジアのさらなる交流を進め、今後ともより多くの方々の賛同を得て、親しまれる活動を続けていきたいと願っています。 今年もまたお会いしましょう。

移情閣,孫文,記念館
Posted by 移情閣友の会 at 2012年02月24日 13:54移情閣だより

<辛亥革命100周年 日中友好秘話 孫文と梅屋庄吉>

移情閣(孫文記念館)友の会企画運営委員長 佐瀬 祥一


孫文は中国、台湾そして日本を繋ぐ象徴的な存在です。

講演中の小坂文乃氏
講演中の小坂文乃氏
 辛亥革命100周年の本年の“孫文2011”講演会(友の会主催)には「盟約」を結び孫文を生涯にわたり支援した梅屋庄吉の曾孫の小坂文乃氏を講師にお招きし、<辛亥革命100周年 日中友好秘話 孫文と梅屋庄吉>というタイトルで講演して頂きました。

 講演では、孫文を物心両面から支援した梅屋庄吉について、貴重な資料(梅屋庄吉の日記、メモ類、写真等)とともにいろいろなエピソード、梅屋庄吉の人となり、人生観・思想、孫文支援について紹介していただきました。とくに梅屋庄吉の人生観・生き方については、梅屋を曽祖父に持つ親族ならではの生き生きとした熱い語り方で、その実像を感じさせ、書物からでは得られないような感動を与えられました。



 梅屋庄吉は長崎の貿易商の息子、10歳の時にすでに帽子をかぶり洋靴をはき洋傘をもって写真を撮ったりしている。写真館の写真技師は竜馬の写真を撮った上野彦馬。庄吉はお祭りのとき近所迷惑なやくざと喧嘩したりするほど正義感が強かった。また5歳の時近くを流れる中島川に落ちて溺れ死にかけながら、葬式の時に息を吹き返したという生命力の強さを持っていた。同時に慈悲深い心の持主でもあった。自分の家は裕福であったが、貧しい地区に住んでいる人を見るとなんで近くに貧しい人たちがいるのだということを思い、家のお金を持ち出して配り歩いたともいう。

 冒険心が旺盛で14歳の時に上海に渡る。当時長崎の人は中国の人をあちゃさんと呼んで尊敬、親しんでいた。ところが上海で庄吉少年は、中国人が欧米人に人間の尊厳さも与えられず、人間以下の扱いを受けている様をつぶさに目にして仰天する。
 また、アジアの諸国を放浪し広く足跡を残している。この放浪によりアジアには多くの国があり、民族・生活習慣が異なる人々が生活していることを知り、一口にアジアといってもいろんな人がいることを肌身で体験した。
 この時の経験は「東洋の平和」を理想とする考えを持つにいたる程に大きな影響を与え、後の梅屋を形成するもととなり、孫文に出会い支援していくことになる。アジアは欧米帝国主義から解放され、アジア人により自ら治められるべし、東洋の平和が梅屋の理想となった。(中国だけでなく、フイリッピンの革命も支援している。)
 一方孫文は13歳の時に当時ハワイで成功していた兄を頼り渡航して、かの地で西洋の教育を受けている。

孫文と梅屋庄吉
孫文と梅屋庄吉
孫文夫妻とトク 孫文と梅屋夫妻

 孫文と梅屋の共通点は、それぞれ13歳、14歳の非常に若く多感な時に自分の国を離れて他国の文化に接し、外から自分の国を見る経験をしたことにより、世界を見る視野が大きく広かったことだ。
 1895年香港で写真館をやっていた時に顧客であったジェームズ・カントリーを通じて梅屋は孫文に出会う。お互い10代での体験により形成された思いがぶつかりあったものだった。(ジェームズ・カントリーは孫文が学んだ医学校の恩師で、ロンドンで孫文が清国公使館に監禁されたときに助けた人である。)

 孫文と梅屋は会うとすぐに意気投合し、盟約を交わす。
「中日の親善、東洋の興隆将又人類の平等について全く所見を同じうし、殊に之が実現の道程として、先ず大中華の革命を遂行せんとする先生の雄図と熱誠は、甚だしく我が壮心を感激せしめ一午の誼に固く将来を契ふに至る。」
孫文と梅屋との盟約とは、“君は兵を挙げたまえ、我は財を挙げて支援す”である。


 孫文が広州蜂起に失敗した後も、興中会に資金援助を続けていた梅屋は密告により清朝が香港政庁に引き渡しを要求したため、香港の写真館をそのままにしてシンガポールに逃げている。
そのシンガポールで、映画に出会い、その映画で大成功し大きな財を成す。そして儲けたお金を革命運動の支援に充てた。また、あらゆる人(多くの中国の革命家、日本人たち)と親交があり支援し、人間的なつながりを築いた。
「盟約」により孫文を支援した梅屋庄吉は、表舞台で華々しく活躍するタイプではなく、舞台裏から支えるタイプだった。「我中国革命ニ関シテナセルハ 孫文トノ盟約ニテ成セルナリ。 コレニ関スル日記、手紙ナド一切口外シテハナラズ」と亡くなる時に言い残している。このためその功績・存在が長い間殆ど知られないまま日本の近代史の底に埋もれていた。

辛亥革命写真
 飛行訓練
 
梅屋庄吉は辛亥革命そのものの映像を撮影している。辛亥革命が起こったとき孫文はアメリカにいた。梅屋は孫文に辛亥革命の現場を見せるために武漢に撮影隊を送り写真を撮った。武器が必要な時は調達した。また飛行機の要求が孫文よりあり志士を集め飛行訓練を行った。


孫文銅像と贈呈書を読み上げる梅屋
 梅屋は孫文亡き後その偉業を後世に伝えたいと銅像を中国に送ることを決意。4体製作し中国に贈った。(その製作に娘の結婚費用を当てた。)そして折しも民族運動が高まるまる中、高さ3.6メータ、重さ7トンもある像を中国4ヶ所に贈り盛大に贈呈式を行った。中国にはトク夫人ともども和服で出かけて、どこでも大歓迎を受けたという。





 孫文の思想の中核は「天下為公」即ち人間みな同じ=自由、平等、博愛=にあり、梅屋庄吉は「アジアの平和」である。今この二人の偉人の熱き思いを改めて認識させられました。

黄捕軍官学校の集合写真

移情閣,孫文,記念館
Posted by 移情閣友の会 at 2012年02月24日 13:53移情閣だより

新年のごあいさつ

移情閣(孫文記念館)友の会会長 黄耀庭

黄耀庭新年あけましておめでとうございます。
昨年は孫文による辛亥革命が100周年を迎えた記念すべき年でした。

 これまでからも孫文研究会、孫文記念館そして私たち移情閣友の会は毎年共同で、孫文の生まれ月である11月(1866年11月12日生まれ)を「孫文月間」として、孫文の生涯と活動をより広く、より深く理解していただくために、一般市民を対象に様々な催しを開いてきました。

 とくに昨年は、辛亥革命100周年ということで例年にない盛り上がりを見せました。
毎年恒例の「移情閣まつり・月見の会」も昨年は辛亥革命100周年記念行事協賛ということで辛亥革命が勃発した10月10日に開きましたが、これまでになく盛りだくさんな内容となりました。

 また辛亥革命100周年記念行事協賛としては、移情閣友の会公開文化講座を(1)現代中国の変革と文化(2)中国語・中国文化入門をテーマに4月から6月にかけて開催しました。
 11月の「孫文月間」の催しとしては、特別展示会「日本と孫文」、第3回山口一郎記念賞授賞式、呉錦堂碑除幕式をはじめ、11月20日には友の会主催で小坂文乃さんによる講演会「辛亥革命100周年 日中友好秘話 孫文と梅屋庄吉」を開催しました。

 ご承知の通り小坂さんは、孫文を財政面で支援したことで広く知られている実業家・梅屋庄吉のひ孫に当たる方です。
 私は孫文と梅屋庄吉との関わりについては以前から知っていましたが、今回の小坂さんの話を聞いて、孫文にとって梅屋は本当に大恩人だったのだとつくづくと感じ入りました。
 孫文は、西洋の覇道に対するアジアの王道、アジアの平和が世界の平和に通じることを唱えたのですが、この思想に共鳴した梅屋は生涯にわたって孫文を支援、孫文の没後、中国に孫文の銅像を4体贈っています。
 私はここに、現代につながる日中友好の原点があると思います。
 孫文ゆかりの地・神戸にある国内唯一の孫文記念館に関わる私たちは、世界が激動の渦中にある今こそ孫文と梅屋庄吉に見られる日中友好の強い絆を継承し、子々孫々にわたるゆるぎない日中友好さらにはアジアそして全世界の恒久平和を推し進めていく使命があると考えます。

 新しい年を迎え会員のみなさまには本年も、移情閣を舞台にした活動を通して孫文が掲げた世界平和への理想をひとりでも多くの方々に知ってもらうための輪を広げていただけることをお願いいたします。
 最後になりましたが、昨年の諸行事につきましては、とくに友の会企画運営委員会のみなさまに多大のご尽力をいただきました。感謝申し上げます。

 また日頃からの同好会活動を通して会員増強にも取り組んでおられる会員のみなさまにも
感謝いたしております。

本年もよろしくお願い申し上げます。


移情閣,孫文,記念館
Posted by 移情閣友の会 at 2012年02月24日 13:53移情閣だより
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