移情閣友の会

中国文化史セミナー「下町の文化―北京の街角から」

3月13日舞子学院で中国文化セミナーが開催されました。演題は「下町の文化―北京の街角から」、講師は「魯迅」研究の第一人者として知られている神戸大学名誉教授の山田敬三先生です。
  山田先生は学術訪中団として何回も中国を訪問され、また北京大学で教鞭も取られてきました。今回は学問的話ではなく、この激変する四十年間を現地で生活し、実際に見てこられた貴重な経験に基づく話を聞くことが出来ました。
 四十年前の街の風景では服装はモノクロで質素な衣服でした、まだ車も少なく交通信号機もなかったとのこと。1970、80年代は鄧小平が文化大革命によって疲弊した中国の再建に取り組み、大胆な「改革開放」、「市場経済の導入」したことにより中国の経済は急速に成長を遂げました。しかし、また一方では、民主化を求める学生を中心とした天安門事件や抗日デモが発生した時期でもありました。
 1990年代からの著しい経済発展にともない、「貴族と奴隷―両極化する市民生活」と言われるような格差の問題が発生してきました。都市と農村が制度的に区別され、農民は移動することが出来ず、都会での居住、教育、医療などを自由に享受することが出来なくなり、不満が鬱積してきました。
 近年、不動産の高騰で、北京市内のマンションの購入価格も、賃貸家賃も神戸よりも高い位で一般市民には手の届かない状態で、数人で住む「合住」の共同生活が増えてきています。国家、地方政府は開発の名の下に、農民の土地を半強制的に取り上げ、そこに汚職がはびこる構造を作りだしています。
 この四十年、北京は激変しました。高層ビルの乱立、自動車の渋滞、大気汚染が酷い。中国は今や世界第二位の経済大国に発展し、人々の生活は豊かになりました。しかし、社会主義国家の現実は、数々の難しい問題に直面しています。
 山田先生の北京の街角からの目線でのお話は説得力があり、裏話などもあり、興味深く聴講しました。(中国古代史同好会代表 吉村 晴夫 記)



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Posted by 移情閣友の会 at 2016年03月17日 19:40同好会
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